フィリピン留学(セブ留学)で英語の発音は大丈夫?アクセントよりも大切なこと

フィリピン留学(セブ留学)で英語の発音は大丈夫?アクセントよりも大切なこと

はじめに:言語は魂である

セブの風景

「英語をネイティブのように話したい」—フィリピン留学やセブ島留学を検討している多くの方が抱くこの願望は、実は現代の言語学習において再考すべき点かもしれません。なぜなら、言語は単なるコミュニケーションツールではなく、人間の「魂」の表現だからです。
セブ島留学の最大の魅力は、コストパフォーマンスに優れた集中的な英語環境に身を置けることですが、留学前に考えておくべき重要な問いがあります。それは「あなたが目指す英語の姿とは何か」ということです。本記事では、英語学習、特にフィリピン留学・セブ留学を検討している方々に、発音へのこだわりを超えた新しい視点をお届けします。
当社CebuGoフィリピン留学では、あなたの留学目的に合わせた最適な学校選びをサポートしています。発音重視の学校から実践的コミュニケーション重視の学校まで、セブ島には様々なタイプの語学学校があります。

ネイティブ発音とは何

セブ留学を検討する際、多くの方が「ネイティブのような発音」を身につけたいと考えます。しかし、そもそも「ネイティブ発音」とは何でしょうか?

英語の多様性

「ネイティブ英語」というとき、多くの人はイギリス英語やアメリカ英語を思い浮かべます。しかし実際には、イギリス国内だけでも地域によって発音が大きく異なります。ロンドンからわずか20キロメートル離れた場所では、まったく違う方言が話されており、時に相互理解が難しいほどです。
アメリカでも同様で、テキサス州の “How are you? What are you having for breakfast there?” という問いかけは、ニューヨークやカリフォルニアの英語話者とは全く異なる響きを持ちます。
セブ留学を考える際、このような英語の多様性を理解することが重要です。フィリピンの英語も、れっきとした世界の英語のバリエーションの一つなのです。

ABC英語の誕生

実は、私たちが「標準的」と考えている英語発音には明確な歴史があります。それは主にアメリカのABC放送が作り出した「ABC英語」です。全国放送を始めるにあたり、地域差を超えて全国民に理解される英語を模索した結果、アナウンサーたちに「感情や個性を排除した規格化された発音」を採用させました。
言語学者によると、この標準発音は主にミネソタ州の発音を基準にしています。しかし興味深いことに、この「標準英語」は1920~30年代、つまり「4年制大学を卒業した白人中年男性」が社会の中心だった時代の産物です。
セブ島留学で学ぶ英語と、このような「標準英語」との違いを意識することが、より良い学習姿勢につながるでしょう。CebuGoフィリピン留学では、セブ島の様々な学校が提供する発音プログラムについての詳細情報を提供しています。

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発音へのこだわりの歴史

日本における発音偏重の例

日本では長い間、英語発音に対する執着が非常に強くありました。その象徴的な例が、1990年代の噂話です。子どもたちが英語の「R」と「L」の発音ができないのは、舌の下の小帯が原因だという考えから、手術でそれを切断するといった話まで広まりました。自分の身体構造まで変えようとした発音へのこだわりは、振り返ってみれば極端だったと言えるでしょう。
セブ島留学でも、特に初心者は発音訓練に多くの時間を費やします。典型的な例が「Minimal Pair」と呼ばれる練習法です。これは一つの音素だけが異なる単語のペア(例:light/right, thin/sin)を繰り返し練習する方法です。
しかし、「どれだけ多くの話ができるか」よりも「どれだけ良い発音でできるか」を過度に重視すると、学習者が英語学習に興味を失ってしまう原因にもなります。フィリピン留学でも同様のことが言えるでしょう。

明治時代からの言語観

日本の英語教育の根本にある考え方は、明治時代に形成されました。当時の国家哲学は二つの四字成語で表現されていました:

  1. 脱亜入欧 – アジアから脱却し、ヨーロッパ(西洋)に入るという考え方。つまり、日本人がヨーロッパ人と話す際に、アジア人であることを感じさせないようにすべきだという哲学です。
  2. 和魂洋才 – 日本の魂を保ちながら、西洋の技術だけを取り入れるという考え方。外見は西洋化しても、内面は日本的であり続けるべきだという思想です。

しかし、言語学習においてこの「和魂洋才」という考え方には根本的な矛盾があります。中世ヨーロッパの皇帝シャルルマーニュが言ったように、「二つの言語を話すことは二つの魂を持つこと」です。言語には文化や価値観が不可分に織り込まれているため、言語だけを切り離して学ぶことはできないのです。

セブ留学を検討する際も、この点を意識することが大切です。フィリピンの英語にはフィリピン文化の要素が自然と含まれています。留学前にCebuGoフィリピン留学の「フィリピン留学の魅力とは?」を参考にすると、より充実した留学生活を送ることができるでしょう。

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フィリピン留学(セブ留学)と英語発音

マンツーマンレッスン
バギオ MONOL校のマンツーマンレッスンの様子

フィリピン英語の特徴

フィリピンの英語は、スペイン統治時代とアメリカ統治時代の影響を受けた独自の特徴を持っています。音韻的には母音の発音がやや異なり、イントネーションにはタガログ語の影響が見られます。また、単語の使い方や文法にも独自性があります。
しかし、このフィリピン英語は国際的なビジネスの場でも十分通用する英語です。フィリピン人は国際的なコールセンターやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)産業で高く評価されています。彼らの英語が世界中の顧客とのコミュニケーションに問題なく使われている事実は、「標準的な英語発音」にこだわる必要がないことを示しています。
セブ島には、各自の目的に合わせた様々なタイプの語学学校があります。CebuGoフィリピン留学では、発音重視の学校から実践的なビジネス英語まで、あなたの目標に最適な学校を紹介しています。

発音訓練法「Minimal Pair」の実践

セブ留学では、特に初期段階で「Minimal Pair」という発音練習が頻繁に行われます。これは、例えば「ship」と「sheep」、「bat」と「vat」など、一つの音素だけが異なる単語のペアを使った練習法です。
この練習は確かに効果的ですが、重要なのはコミュニケーションの全体像です。フィリピン人講師は発音だけでなく、実践的な英語使用に重点を置いた指導も多く行っています。彼らの指導は「完璧な発音」よりも「効果的なコミュニケーション」を重視する傾向があり、これは現代の言語学習観に合致しています。
CebuGoフィリピン留学では、セブ島の各学校が提供する発音プログラムの特徴や、マンツーマンレッスンでの発音指導の方法などを詳しく紹介しています。あなたの学習スタイルに合った学校選びをサポートします。

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世界の言語地図:共用語と国語

英語が公用語の国の地図
引用:ウィキペディア

セブ留学を検討する前に、世界の言語状況を理解することも大切です。
世界の言語は大きく「国語圏」と「共用語圏」に分けられます:

  • 国語圏:日本語や韓国語のように、主に一つの国で使用される言語
  • 共用語圏:複数の国々で使用される言語

世界でわずか7~8言語(アラビア語、中国語、英語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語)が地球表面の約75%で使用されています。中でも英語は約54カ国で公用語となっている最大の共用語です。

共用語圏の優位性

共用語を母語とする人々には明らかな優位性があります。例えば、スペイン語で書かれた本は、出版されるとすぐに南米全体を含む多くの国で読まれる可能性があります。また、スペイン人歌手が母国語で歌っただけで、アルゼンチンやメキシコなど他のスペイン語圏からオファーが来ることもあります。
一方、日本語のようなコンテンツを世界に広めるには、翻訳や字幕など追加の努力が必要です。

日本人が英語を学ぶ真の理由

日本人が英語を学ぶ本当の理由は、私たちがどの共用語圏にも属していないからです。つまり、英語を学ぶことで共用語圏の利点を享受できるようになるのです。セブ留学も、その手段の一つと考えることができます。
フィリピンは英語を公用語の一つとしており、共用語としての英語の利点を活かしている国です。彼らが英語を通じて世界と繋がっている様子から学ぶことは多いでしょう。CebuGoフィリピン留学では、フィリピンの言語事情についても詳しく解説しています。

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現代社会における理想的な言語学習

時代は大きく変わりました。かつては「日本がどこにあるか」を説明する必要があった時代から、世界中で日本文化が認知され尊重される時代になりました。パリの街角で「鬼滅の刃」について話す若者がいるほどです。
完璧な発音の落とし穴
このような国際環境において、アジア人であることを隠す必要はもはやありません。むしろ、自分のアイデンティティを堂々と表現することが尊重される時代です。
セブ留学で「完璧なアメリカ英語の発音」を目指すよりも、自分らしい英語を身につけることが、長期的には有利になることもあります。なぜなら:

1. 移民vs外国人の認識 – 多くの国では、移民には現地文化への完全な同化が期待される一方、外国人(観光客、留学生、ビジネスパーソン)には文化的な違いに対する寛容さが示されます。あまりにも「完璧な」英語を話すと、社会的期待値が上がり、小さな文化的ミスも厳しく判断されることがあります。

2. 非言語コミュニケーションとの不一致 – 完璧な発音で話しても、非言語コミュニケーション(ジェスチャーや表情)が文化的に不一致である場合、より深刻な誤解を招くことがあります。

CebuGoフィリピン留学では、単なる語学学習だけでなく、フィリピン文化体験プログラムを組み込んだ留学プランも紹介しています。英語を学びながら現地の文化や生活様式に触れることで、より自然で効果的な言語習得が可能になります。

文化的誤解のリスク

例を挙げましょう。日本人は緊張したときや恥ずかしいときに微笑む文化がありますが、アメリカ文化ではこれが「嘲笑」と誤解される可能性があります。
もし英語発音が不完全であれば、相手はあなたが外国人であることを認識し、非言語的な文化差も許容する可能性が高まります。しかし、あなたの英語が完璧なアメリカ英語に聞こえるなら、警察官が厳しい状況で “Get out of your car” と命令したときに、あなたが緊張して微笑むと、”Are you laughing at me?”(私を馬鹿にしているのか?)という厳しい反応を招く可能性があります。
セブ留学中も、発音よりもコミュニケーションの本質を学ぶことが重要です。

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セブ留学で本当に身につけるべきもの

グループレッスン
セブ GLC校のグループレッスンの様子

セブ島留学に行くなら、以下のことを意識すると良いでしょう:

  1. 発音よりもコミュニケーション力を優先する – 発音が多少なまっていても、自分の考えを明確に伝え、相手の言うことを理解する能力を磨きましょう。
  2. フィリピン英語の特徴を恐れない – フィリピン英語にはフィリピン特有の発音やイントネーションがありますが、それらは国際的にも十分通用します。
  3. 文化交流の機会を最大限に活用する – 言語は文化と不可分です。フィリピンの文化、価値観、生活様式を学ぶことで、より自然な英語を身につけることができます。
  4. 自分のアイデンティティを大切にする – 日本人としてのアイデンティティを保ちながら英語を学ぶことが、最も自然で効果的な学習法です。
  5. 内容で勝負する姿勢を養う – 発音よりも「何を言うか」に焦点を当て、自分の知識、考え、人格を英語で表現する練習をしましょう。

セブ留学の最大の利点は、比較的低コストで集中的な英語環境に身を置けることです。その環境を最大限に活かすためには、発音だけでなく総合的な英語力とコミュニケーション能力の向上を目指すことが大切です。

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CebuGoが選ばれる理由

CebuGoが選ばれる理由
フィリピンのセブ島で最適な留学体験をするためには、自分に合った学校選びが重要です。CebuGoフィリピン留学は、単に人気校や提携校を紹介するのではなく、一人ひとりの学習スタイルと目標に合わせたカスタマイズされた提案の上に、シナジー効果という独自の研究からカウンセリングを行っています。
私たちの強みは、セブ島全域の学校に精通した経験豊富なカウンセラーによる個別相談と、留学前から帰国後までの一貫したサポートにあります。特に留学後の英語力維持のためのフォローアップは、学習の成果を長期的に活かすために不可欠です。
CebuGoのカウンセラーは全員がセブ島での実際の留学・滞在経験を持ち、学校の特徴だけでなく、生活環境や文化的側面についても詳しいアドバイスができます。学習者の視点から見た実践的な情報提供を心がけています。

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言語の本質を探究するCebuGo Q&A

Q&A

最近よく質問されるお客様からのQ&Aを紹介します。

日本式の英語(Japanglish)について

日本式の英語(Japanglish)やカタカナ英語についてどう思われますか?変えるべきですか?それとも日本文化に溶け込んだ形だから問題ないと思いますか?

日本式の英語には様々な種類があります。まず言語学的な観点から「ピジン(Pidgin)」と「ローンワード(Loan Word)」を区別する必要があります。
「スキンシップ」のような単語は、英語の要素を用いて日本で生まれた言葉で、すでに日本語の一部です。英語では「-ship」を後ろにつけると「friendship」のように関係性を表しますが、「スキンシップ」はアメリカ人には理解できない日本独自の言葉になっています。これは借用語(ローンワード(LoanWord))と呼ばれるもので、完全に日本語として定着しています。
一方、ブロークン・イングリッシュ(Broken English)やピジン(Pidgin)英語は、異なる言語を話す人々の間での簡易的なコミュニケーション手段です。例えば、原宿で外国人観光客に「Look! Jean! Japan! Good!」と言って商品を売るような単純な英語表現ですね。
ピジン英語については、私は何の問題もないと考えます。言語はコミュニケーションの道具であり、自分に必要な英語がピジン程度であれば、それで十分です。華麗な英語を使っても伝わらないよりは、単純でも意図が伝わる言葉を使う方が言語の本来の目的に合っています。私たちは日本人なので、日本人の感性が込められた英語を話せばよいのです。

大学の本来の役割とは

最近の大学は階級へ上るための手段になっている気がします。「大学(University)」は「大きな学び」という意味で使われていますが、本来的には大学はどのような役割を果たすべきなのでしょうか?

「University」という単語の語源は「Uni(一つ)」と「Vers(向かう)」から成り、「一つの方向を向く」という意味です。大学の歴史的な起源は中世ヨーロッパのイタリア・ボローニャで始まった私教育にさかのぼります。当時、学生たちは先生に謝礼金を払い、個別に教えを請うていました。
しかし、学生たちはカリキュラムと学費の体系化を求めて抗議行動を起こしました。教授たちがこれを受け入れなかったため、学生たちは全ての学生会が同時に学業を中止し、「University」という「一つの方向を向く学生組合」を結成。自ら資金を集めて教師を雇い始めたのです。
つまり、大学の本来の精神は「私が学びたいものを私が選ぶ」という自主性にあります。現代では多くの人が「就職に有利な専攻」を選びがちですが、実際にはどんな専攻を選んでも就職は容易ではありません。だったら、自分が才能を持ち、情熱を注げる分野を学ぶべきではないでしょうか。
注目されている分野も時代と共に変わります。私の大学時代、人気だった不動産デリバティブ(後のサブプライム問題)を専攻した友人たちは、一時は華々しくレーマン・ブラザーズなどに就職しましたが、今ではその企業も存在しません。
大学とは「私が大学を選ぶ」場所であり、自分の情熱と才能に従って学問を選ぶことが本来の姿なのです。


子どもの英語教育と家族の関係

息子に英語が上手になってほしいという思いが強いのですが、現実的には私は仕事があるため、海外に住む家族に仕送りをする単身赴任のお父さんになることになります。一つの言語のために家族がバラバラになることの価値について、非常に悩んでいます。

言語だけのために長期間家族が離れて暮らす必要はないと思います。十分な英語の知識と感性を事前に身につけた状態で英語圏に行けば、実際に言葉が出てくるまでの期間は長くても1年半程度です。
永久に留学させる必要はなく、3ヶ月程度の短期留学で十分な効果が得られます。親戚の家に滞在したり、交換留学プログラムを利用すれば、お子さんが海外で学ぶ間、他の家庭のお子さんが日本に来ることで、新たな国際交流の機会も生まれます。(CebuGoでも現在、このようなプログラムの提供を検討中です)
家族の絆を維持しながら、効果的な語学学習の機会を提供する方法は必ずあります。

多言語話者の思考プロセス

CebuGoさんは3ヶ国語を話されるとのことですが、どんな状況でどの言語で考えるのですか?普段は主に日本語で考えるのでしょうか、それとも他の言語で考えることもあるのでしょうか?

私は日本語、韓国語、英語の順で言語を習得しました。生まれつきのバイリンガルではないため、それぞれの言語が得意な場面が異なります。
家族との会話は日本語が最も自然で楽です。これは幼少期の言語だからです。一方、学術的な内容は韓国語や英語の方が表現しやすいです。これは専門的な知識を海外で英語で学んだからです。哲学や芸術、恋愛に関連した柔らかい話題は韓国語で話すのが楽だと感じます。
私の経験から言えるのは、ある言語でできることは、その国でどの時期を過ごしたかと最も関係が深いということです。例えば、日本で最初に違和感があったのは合コンのような場に行った時でした。なぜなら恋愛には、どの国でも決まったスクリプトがあるからです。
そのスクリプトから外れると「変な人」になってしまいます。例えば、青少年期から31歳まで外国で過ごし、日本での恋愛経験がない人が合コンに行くとします。それは、日本語の文法や語彙をどれだけマスターしているかということとは別に、その社会的状況に必要な言語的知識がないということになります。
言語ができるというのを定義するのは難しいものです。私が日本語で恋愛の会話がうまくできないから日本語ができないのか、あるいは経営の学術書を韓国語でしか読めないから英語ができないのか、これは複雑な問題です。結局、その国で何を学んだかによって、その分野でしかその言語を使いこなせないのだと思います。

言語の混種と文化的メリット

「パニックになる」や「リズ時代だ」など、外国語を日本式に混ぜて使う単語がたくさん生まれていますが、このような現象が言語文化にどんなメリットをもたらすのか気になりますか。

まず言語はすべて混ざり合うものです。純粋な言語というものは存在しません。例えば、英語で専門家を意味する「パンディット(pundit)」はインドの言葉です。「プンディット」と発音すると、先生を意味する言葉だとわかりますね。
日本語だけが外来語をたくさん取り入れているわけではなく、実は世界で最も外来語を取り入れている言語は英語です。54カ国の人々が使っているため、そうならざるを得ません。その結果、英語は世界で最も多くの感情を表現できる言語になりました。英語の語彙は100万以上あると言われています。つまり、混用が多い言語には表現力が非常に拡張されるというメリットがあります。
外来語の区別も難しい問題です。日本は戦後からアメリカの影響を最も受けたので、私たちが外来語と言えば英語を思い浮かべます。では英語を取り除いたら、明治時代の標準語の単語が出てきます。さらに時代をさかのぼると漢字が出てきます。漢字も非常に長い時間をかけて日本に入ってきました。では明治時代の漢字まで取り除くべきでしょうか?
どこからが「純粋な日本語」で、どこからが「外来語」なのか、その境界を引くこと自体に問題があります。例えば「葡萄(ブドウ)」という単語は、元々バクトリア語から来ています。バクトリアとはアレクサンダー大王がペルシャの北に建てた国の一つです。その国の言葉でワインは「バダワ(Budawa)」と呼ばれていました。漢の時代に彼らがワインを中国に持ち込み、その記録のために葡萄の形を表す漢字が作られたのです。
こうした外来語を取り除くとすれば、何と呼べばいいのでしょう?「Grape」と呼ぶでしょうか。何かと呼ばなければならないのです。言語の歴史を学ぶ立場から見れば、すべての言語は混用の産物なのです。

AIと言語の未来

グーグルは最近、電話で人と区別がつかないほど人間らしい声で文脈まで把握しながら会話できる技術を公開しました。また、AI作家が新聞記事を書いているとも聞きます。この現実の中で、人間が持つ固有の言語能力を開発するために、どのような方向に進むべきだと思いますか?

コンピュータは人間の言語を真似ることはできますが、人間は言語を変化させる能力を持っています。コンピュータは知っている範囲内で現在の人間の言語を模倣できますが、人間が新しい単語を生み出し発展させていく創造性を理解することは難しいのです。
このような理由から、私は21世紀は再び文学の時代になると思います。新しい単語、新しい比喩法、新しい表現法を創造できる人だけが、コンピュータができない言語操作を行うことができるからです。
この点で、日本の若者たちは非常に有利な立場にあると思います。新しい単語を日本の若者たちのように速いスピードで生み出す国はとても珍しいからです。日本語は元来「アグルティネーション(Agglutination)」、つまり膠着型の言語です。膠着とは、例えば二つの言葉をくっつけた後に中間の音が脱落しながら新造語が作られる現象ですが、これはコンピュータが現在最も苦手とする言語操作です。
日本の若者たちは言語的に非常に有利な位置にいますが、そのためには先入観の壁を破る必要があります。湧き上がるような言語を変形させ、創造し、モデリングする本能をもっと呼び起こすべきだと思います。

若者言語の理解

子どもたちの世界には、私たち大人が想像もできないような言語がたくさんあります。スマートフォンでのコミュニケーションを見ると、全く理解できない言葉がたくさんあって困っています。子どもたちは「私たちの間で共有する日常言語」だと言いますが、これをどう理解すればよいのでしょうか?

子どもたちがそのような言語を使うのは、大人に理解されたくないからです。彼らが大人に理解されない言葉を望む理由を分析する必要があります。
新しい言語を作るのは、他の人とのコミュニケーションが自分に有利ではないときにする自然な行動です。大人とのコミュニケーションで不利益を感じるとき、彼らは自分たちだけの言語を作ります。
考えてみてください。日本の青少年が親の許可を得て自由に行動できることはどれだけあるでしょうか?「お母さん、彼女ができて今晩10時に帰ってくるよ」と言って、快く「行ってらっしゃい」と言う親がどれだけいるでしょうか?そのような状況では、彼らは事実を隠す必要があり、そのために独自の言語を作るのです。
日本の若者の言語が大人の言語と極端に異なる最大の理由は、大人たちが彼らの生活をコントロールしようとするからです。似たような言語の分化が見られるのは刑務所です。管理された環境で自由を制限されている人々は、独自のコミュニケーション方法を発展させます。
子どもたちの言語使用を単に奇妙だと考えるのではなく、なぜ彼らがそのような言語を作る必要性を感じるのかを理解し、共感することが大切です。彼らが「監視されている」という感覚を持たないようにすれば、暗号化された言語を作る必要性も減るでしょう。

お答えいただきありがとうございます。でも、こういった若者言語を絶対に理解したくない大人たちはどうすればいいのでしょうか?

その方々は徐々に疎外されていくでしょう。子どもたちが成長して社会の主流になるにつれて、理解しようとしない大人たちはだんだんと周縁に押し出されていくのです。

結論:コンテンツで勝負する時代へ

南国のビーチに立っている女性の後ろ姿

フィリピン留学やセブ島留学を通じて英語を学ぶ際、私たちが目指すべきは「完璧な発音」ではなく「自分らしい英語」です。グローバル化が進んだ現代社会では、英語の「正しさ」よりも「伝わるか」「何を伝えるか」が重要になっています。
インターネットとSNSの普及により、世界中の人々が多様な英語を聞き、読み、理解するようになりました。「標準的な英語」という概念自体が変化し、様々なアクセントを持つ英語が認められる時代になっています。
重要なのは、あなたが何を伝えたいかというコンテンツです。専門知識、独自の視点、創造的なアイデア、深い思考—これらは発音の良し悪しを超えた価値を持ちます。セブ留学でも、発音練習に時間を費やすよりも、自分の考えを英語で表現する練習、内容のある会話を重ねることが重要です。
特に日本のようなユニークな文化背景を持つ人々は、その視点を活かした独自のコンテンツを世界に発信することで、国際舞台で活躍できる可能性が広がります。「日本人らしさ」を消し去るのではなく、それを強みに変える英語力を身につけることが、真のグローバル人材への道です。
セブ島留学は、そのような「コンテンツで勝負できる英語力」を効率的に身につける絶好の機会です。マンツーマンレッスンを通じて自分の考えを表現する練習、多国籍の学生との交流を通じた多様な英語への適応力、そして異文化理解を深める体験—これらすべてが、コンテンツ重視の英語力養成に貢献します。

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結びの言葉

融合がキーワードとなる第四次産業革命の時代において、リーダーシップには技術や知識以上に言語能力が重要だと言われています。多くの専門家が、将来必要とされる人材は言語能力を基盤としたコミュニケーション能力を持つ人だと指摘しています。この言語能力を育てるためには、批判的思考と質問する習慣が非常に重要であることを心に留めておいてください。

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